テレビ「家事ヤロウ」をよく見ます。先日、準レギュラー的存在、和田明日香さんが自宅台所で、炊飯器のスイッチを入れ、ご飯が炊きあがる前に4品を作ると宣言。炊飯器と競争?献立を決めながらの手際のよさ…途中でお子さんが「お邪魔1号!」と言いながら台所に「侵入」。かわいい。炊き上がりアラームが鳴る寸前に盛り付け終わり!お見事!

 通常の料理番組よりも見入ってしまいました。

 そして、以下の話をお聴きして、これは「ゲーミフィケーション」だなと思いました。

 ゲーミフィケーション…聞きなれない言葉ですね。

 いつも興味深いセミナーを主催する、NPO法人自由創造たんぽぽラボさんが、2021年に、月一回のオルタナティブスクール Another School Cocoonを立ち上げました。

4月16日、藤沢分庁舎の社会福祉協議会とZoomに於いて
 その、Lesson1のテーマが
 「人生楽しんだもん勝ち ゲーミフィケーションのススメ」でした。
           

 ナビゲーターはキッシー先生こと、岸本好弘先生。約30年にわたり、ナムコ、コーエーにて、ゲーム開発を手掛け、”ファミスタの父”。専門はゲームデザイン、ゲーミフィケーションです。
CocoonL1A



 

先生が質問を投げかけます。
「ゲームはなぜ面白いの?」

子供達からは…
マリオカートはタイムアタックで早くクリアしたい。
マイクラは無限に自由に想像できる、やりこみ
自分で目的を作ってできる。等々

ゴールした時の達成感が気持ちよい。

 達成感! 

重要なことばが出ました。
先生がすかさず褒めます。

そして、
 「こうやればユーザーが喜ぶ」…ゲームクリエイターは分かって作っているそうです。

 人が夢中になる仕掛けを入れていると。
 
 ゲームに夢中になる仕掛けはこの3つ

 達成 →最初のステージを初心者も達成可能な目標に設定する。 
 称賛 →クリアすると花火があがる等、称賛の演出をする。
 能動 →達成の快感を得て、またやりたくなる。 

…たしかに…私も教え子に薦められたスマホゲームにドはまりしてます。クリアするとレベルが上がり、アイテムがもらえ…キャラを強化でき、それを使うと更にレベルを上げられ…ヤメラレナイ。

 ということで、
「ゲーミフィケーション」とは…
身の回りのツマラナイことにゲームの要素を入れて人を楽しくやる気にさせることです。


「ツマラナイことには何がある?」
 勉強。ZOOM参加者からは毎日の繰り返しの家事…。いろんな意見がでました。

 中には「ツマラナイことは無い」という意見が…「そういうときは面白いことを探す」。先生は「今日の授業は終わった(笑)」。予想外?!でも、生の授業はこれだから好きです。

 

周囲を見回せば、ゲーミフィケーションの例がたくさんあります。

先生が挙げたのは…
〇夏休みのラジオ体操のスタンプ帳。
 参加すればスタンプを押してもらい、褒められる。景品がでることも。喜んで参加した方も多いのでは。(朝が超弱い私は参加した記憶がありませんが…)

〇企業の商業的利用の例。…人をやる気にさせることで企業が儲かります。
 子供達から…回転すし 5皿食べたら、それでルーレットが一回できる。余計に食べちゃいそう。
 JRのポケモンラリー スタンプ集めで今まで乗らなかった人も電車を利用する。
 他にもたくさん。

〇仕事の能率を上げた例
 アメリカのAmazon社でのお話。従業員が倉庫で一日にピックアップした商品の数をデジタル化しランキング発表しました。すると作業効率が20%アップしました。一位の人にはアマゾンギフト券を授与したそうです。

〇大学の授業の例…
導入前の授業の写真は机につっぷしている眠っている?学生さんも散見…。
そこで、ゲミフィケーション導入!
 発言したらポイントをあげる。
 一番、答えた人をメチャクチャ誉める。
 手を挙げたら、「いいことがある」と思えるようにする。
 授業を楽しくしてくれる人を称賛。

導入後の写真、前のと比べると、雲泥の差!
後のは、学生さんが生き生き授業に「参加」している。

先ほどあがった、ツマラナイことはどんな工夫をするか
〇家事…
 タイマーを使って30分で掃除をし、終わったらケーキを食べる…
 お皿洗い…お父さんとお母さんでどちらが早く洗い終えるか競争する

…冒頭の、家事ヤロウの話もこれのひとつですね。

〇勉強(学び)
 小学生の子が勉強にはまる方法の例。
 算数→クイズにする。経験値化する。ポイントカード。
 あるお母さんの手作りの達成表等も見せて頂きました。

 そう言えば…塾でもよくやってました。
 漢字テストで氏名の表を掲示し、70%とれば合格の青色シール。さらに満点をとれば金色シールをテストの都度貼ります。子供達は塾にくるたびにそれを楽しそうに見ます。
 ただし、子供たちの様子はよく見てあげる必要はあります。中には負担になる子もいます。
 また、こんな話を聞いたことがあります。小テストを満点を取ったら鉛筆、それが5本貯まるとボールペンに交換…すると…満点を取り続けた子が、たまったボールペンをかばんからバラバラっと出したそうです。つまらなそうに。…それで私もちょっと否定的です。

 会場からもモノやお金でつるのは良くないのでは?という質問がありました。

 先生もその質問は多いと答えてから…
 最初はしていいですと。
 苦手、できないと思ってたことを、ゲーム感覚でやり始めたら「できちゃった」につなげることが目標。方法はいろいろですが、それを引き出すのは親や先生ですと。
 お金に関しては、「子供銀行券」でいい。
 皆が夢中になるゲーム自体も何ももらえない、仮想世界でもらえたもので満足していますと。

 また、出来ている人には不要ですと。
 実際、本人がやる気になっているときに、「一万円あげる」と言うと逆にやる気をなくしますとのこと。

 …人間って…おもしろくできてますね。

 ところで、快感を出す神経伝達物質、ドーパミンはご褒美をもらえるときではなく、目指しているときに出るそうです。

 CocoonL1C

最後に
 先生への質問タイム
 Q・先生のかぶっている帽子に付いているのは何?
  A・オムライスです。

 Q・なぜ、オムライス?
  A・1番好きだからです。好きなことを考えると頑張れます。

 Q・PCは何を使っているの?
  A・ウィンドウズです。

 Q・そこに置いてある、クマのぬいぐるみは?
  A・キッシーグマです。昔はシロクマだったけどオムライスを食べ過ぎて黄
    色くなりました。
 
 Q・先生がゲーミフィケーションをして変わったことは?
  A・自分をドラクエの主人公のように思う…
    世界は魔王ツマランテが魔法をかけている、これを解きたい。
    こういう考え方をしてちょっとでも 面白くしたい。
   「魔王を倒せ!」と言われてもしたくないが、ゲームならします。
   人生も自分を勇者と思って闘う…えらそうに言ってるけど…完璧にはで
   きません。でも出来るだけそう思うようにしています。

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…そうですね。生きててその方が楽しい。                                   
 自分の人生の主役は「自分」です。
 自分が勇者と思って…いやなことがあっても魔王が出た!今日は負けたけど…また闘おう。それでも勝てないときは我が身を守るために逃げちゃえ!他のステージでまた挑戦すればいい…
 あれ?拡大解釈かな?
 でもゲーム的に考えると辛いことがあっても何とかなりそう。

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Another School Cocoon 
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