不登校の子、勉強のわからない子のためのプロ家庭教師です

困っている子のために

When one door is closed,many more is open. 「ひとつのドアが閉まっている時、もっとたくさんのドアが開いているんだよ」ボブ・マーリー
元不登校で共感力が強い家庭教師です。
家庭教師歴20年以上 大人の目線で見ない、世間の見方に流されません。 その子の道が必ずあります。

算数

 不登校、学習障害とくくるのは抵抗を感じます。
 ひとりひとり、全く違います。
 それぞれのお子さんの様子をじっくり見て、その子に合う方法を見つけます。授業後にお母さんとたくさんおしゃべりして、いい勉強法を見つけることも多いです。
 子供たちは色んな人の目で、色んな角度で見てあげたいですね。私もその一人です。

九九ができなくても…説明上手な脳科学者に

「えっ」大学の先生なのに「今でも九九ができない」?…なんて思ったのですが…。
対談本「海馬」の中での脳学者の池谷裕二さんの話です。

池谷裕二さんは難しいことをわかりやすく書くことで定評のある脳学者さんです。
対談相手の糸井重里さんは言わずと知れた有名なコピーライターです。
異業種の人が対談するとおもしろい化学反応が起きます。
その二人の対談本「海馬」の中で

池谷さんはこんな体験を語っておられます。

小学生の時の成績は
いつもビリから数えて何番目という程度。
九九も漢字もできない…漢字テストは100点中2点だった。

それでも
子供の頃はできないことをあまり気にしていなかった。その点では幸福だった。

変わったのは
中学校に入って初めて英語が学校の授業に登場したこと。
当時は小学校に英語の授業はなかった。その頃自分は英語塾に行っていた。塾に行ってなかった中学生にとって英語は「はじめてのもの」になる。塾では自分の出来はよくなかったけど、学校では他の人より少しできた。それがすごくうれしかった。そこから勉強に意欲がわいた。

ただ、暗記が得意な年齢をすぎていた。
でも、記憶力が弱くても何かをやったときの方法がわかっていれば、テストの対処ができると実感としてわかってきた。

最小限のことを覚えればあとは方法の組み合わせで導き出せばいい。

数学の公式もほんとうに憶えない。
試験のたびに公式を導き出していた。みんなもそうしていると思ったので後で違うと知ってびっくりした。

やがてその方がいいと思うようになった。

試験のたびに公式を導き出すから、丸暗記している人より時間がかかってしまう。
時間制限のあるテストには不向きだ。
でも「公式を丸暗記している人よりも導き出せる人の方が原理を知っているから応用力がある。」
「丸暗記だとその範囲でしか公式を使えない。」

それを経験メモリーと言うそうです。

今でも、(対談当時)
漢字は大学の講義で、板書するときはしょっちゅう間違えて「ぼくの漢字の間違いを指摘するのをたのしみにしている学生」がいっぱいいる。
以上のような内容でした。


今も九九を覚えてません。
では、どうしているかというと…

例えば…
9×8
10倍にして  9×10=90
9を2回ひく  90-9-9=90-18=72

池谷さん曰く
九九は81個、暗記する必要があるけど。
十倍することと二倍することと半分にする、この3つの方法だけで全部できますと。


私たちもこれに似た計算をした心当たりはありそうですね。
そういえば…
私のいた塾で三角形の面積を「底辺×高さ÷2」ではなく、
「タテ×ヨコ÷2」で教えている先生がいました。
四角形の面積が「タテ×ヨコ」と原理として分かれば、四角形を半分にすれば三角形です。
覚える必要もないです。

多くの面積の公式…例えば台形や円の面積は形を長方形にしてから導き出しています。

台形の面積=(上辺+下辺)×高さ ここで長方形になりますね。 
このままでは面積が2倍になってしまうから2でわる。
(上辺+下辺)×高さ÷2

円の面積=半径×円周 ここまでで長方形。これも2倍になるので2でわる。 
   半径×直径×円周率÷2=半径×半径×2×円周率÷2  
     整理すると見覚えのある公式になります。→半径×半径×円周率 

このように経験で公式が分かった方が楽しいかもしれません。

暗記メモリーよりも経験メモリーの方が応用力がある…考える力がつきます。
池谷さんの本は経験メモリーが鍛えられているから表現が豊富でわかりやすい。
読んだのは下記の本です。だいぶ前に購入し、久しぶりに本棚から引っ張りだし再読しました。
大変興味深く、また読み直したい本です。


 




私と一緒に勉強したい方は

こんな教材はどうかな?補数スゴロク

rabit1 数を受け付けない算数が苦手な子に、計算問題をたくさんさせてもそこに強制が少しでもあると算数に苦手意識が増して、逆効果になりかねません。  

 それで、先ず数を好きにさせるため、算数をも楽しませたくて作りました。
 (スゴロクは左下のボタン、PDFファイルでご覧になってください。)

 たすと10になる数字の組み合わせを覚えると計算がラクになるのでExelで作りました。駒はボタンとか小さくなった消しゴムとか身近にあるものを使いました。絵をふんだんに入れて楽しくできるようにしました。その子はウサギのぬいぐるみを大事にしていたのでウサギの絵をふんだんに入れました。

 使い方は、ひとつのサイコロをふって1が出たら9コマ、2が出たら8コマ…その都度10からひいて計算して進みます。  サイコロは6の目までなので、7・8・9はスゴロクのマス目に記入しました。そのマス目に進むと7・8・9の補数の計算をします。

 すぐに計算できない子はあらかじめいっしょに計算をして答えを紙に書きだしました。それを見ながらでもいいのです。

 大事なのは無理に答えを言わせるのではないようにすること。

 先生とどっちが先にゴールするか競争です。これを使ったら子供が私の来るのを待ちかねてサイコロを用意して喜んで自分から計算をするようになりました。

 教え子の好きなウサギの絵を使ったものです。
"補数スゴロク”

私と一緒に勉強したい方は

今、数学ができなくても…

  以前、書店の店頭に高校レベルの数学を大人向けに編集し直した本が平積みされて大々的に売られたことがありました。大人が数学を楽しむようになったということでしょうか。

 私は子供の頃、数学がそれほど得意ではありませんでした。今は楽しめます。論理的思考が大人になって育ったのかもしれません。

  数学(算数)に必要な…論理的理解力の発達のスピードはその人、その人で違います。早い人もいればゆっくりな人もいます。

     一昨年ですが、数学で苦労したある方の手記を思いだしました。覚えていることを書きます。

    その方は中学校で数学が分からなくなり、高校生では完全に受け付けなくなりました。ただ英語は得意です。運の悪いことに高校の担任は数学の先生でした。「英語はできるのだから…数学はできないはずはない、怠けているんだ」と誤解され辛かったそうです。
 大学は入試科目に数学のない学部を選びました。その後、教師をめざし、どうしても数学が必要になりました。やむを得ず久しぶりに数学の勉強を始めました。すると今までのことが嘘のように分かるのです。どうしてだろうかと自分でもびっくりしました。多分、就職で必死だったこともあったかもしれないが、数学を理解できる脳の回路が育ったからではないかと思ったそうです。
 
 その方は数学が出来ない程度のことで苦しんではいけないと結んでおられました。 
 
 大分前のことですが、私もこんなことがありました。当時小4の教え子は小数ができません。いろいろ例を使って説明しても解けません。小数点をずらすところから受け付けないのです。やむおえず、その単元をとばしました。ところが、その4か月位後、再び小数点を解かせました。そしたら、ほとんど説明もしていないのに簡単に解けました。あんなに手こずったのがうそのようでした。
 子供の先のことはわかりません。
 追い詰めるのも諦めるのもどちらも正しくありません。「育つのをあきらめないで待つ」ことが大切です。



私と一緒に勉強したい方は

算数で遊ぶ:サイコロ2個でたし算

rabit1  たし算、ひき算など計算が全くできない教え子がいました。サヤエンドウの絵やクッキーの絵などで計算するカラフルで可愛いプリントを用意しても興味を示しません。
 一緒にプリントをした後、「わかったかな?」と、同じプリントを再度やってもらうと全部間違い…。
 実物なら理解しやすいかと、計算球、ブロックをつかったり、小さなお皿を何枚もつかったりしましたが、動かしたり転がしたり、電車ごっこになどになります。関心が別な方向へ行き、計算どころではなくなりました。
 
そこで、計算を「強制」するよりも、ゲーム感覚で算数を楽しませた方がいいと思いました。
 苦手だと思うものをやりたがる子はいません。
 嫌なのにやらせたら、もっと嫌になり更に出来なくなります。
 
 始めたのがサイコロゲームです。
 サイコロ2個用意して、先生と生徒で交互に振り、二つのサイコロの合計数が多い方が勝ちというゲームです。手書きで10回戦の勝敗表を作りました。合計数の多い方に〇少ない方に×をつけました。勝敗表にさりげなく「6+3=9」などと足し算の式を書き込みました。だんだん、教え子もおもしろがるようになり、時には式を自分で書き入れたがるようになりました。
 足し算ができなければ、予め一緒に紙に式と答えを書き出しました。計算ができなくてもいいです。答えを見ながらでもかまいません。 算数が「楽しい」と思ってくれればしめたものです。

 サイコロの絵の計算プリントはその日の宿題用に作りました。左下のボタンからPDFファイルでご覧になれます。
 
 訪問すると、教え子がサイコロを持って待ち受けてくれるようになった時はうれしかったです。

"サイコロでたし算”

私と一緒に勉強したい方は

何をしかたよりも数の記憶力が高い子

 発達の仕方によって、内容よりも数字を覚えるのが得意な子がいました。

 「今日、学校でどこを勉強したの」と聞くと、内容ではなく教科書のページ数で教えてくれます。

 私は内容は言えると思いますが、ページ数では覚えません…すごいですね。

 そんな子は計算プリントを解いて、同じプリントをもういちど解くように指示すると答えの数字を覚えていることが多々あります。答えだけ書いてにこっとされたりして…。

 ちょっと困りますが、
    
     数字を覚えられるのは能力です。

 そういうときは、途中式も出来ていればOKとします。

 答えしか書いてない場合は途中式を書いてもらいます。さすがに答えが合っているものの途中式にその数字が全くないときは理由を説明して×にしました。

 数字を覚えられるならばと、因数分解や平方根のときは2~15までの2乗の答えを表にして壁に張りました。

 (この表はどの子にも渡しますが数字記憶力の強い子は更に有効です。)

 一緒に問題を解きながら、計算が面倒なときは表を見ます。
 そのうち覚えてしまいます。16と17の2乗も書き加えました。今では289ときくとすぐに17と答えてくれます。
 覚え方は子供によって違います。それに沿って柔軟にこちらのやり方を変えます。

 得意なところが突破口! 

私と一緒に勉強したい方は

55は5の組合せでなくて塊に見えるよ

 算数を受け付けない子がいます。

 算数(数学)は抽象の学問です。

 その子は抽象化が得意ではありません。
 例えば鉛筆の「5本」とお皿の「5枚」は抽象化すると同じ「5」です。
 しかし、その子は、別々なものと捉えてゆるぎません。同じ「5」と説明をしようとして「5」と紙に書いたら、新たに「紙に書いた5」が加わって更にややこしくなり…。

 確かにお皿と鉛筆は違う物体ですね。その子の見え方を簡単に否定したくありません。

  数を順番に書けない子は、数字をどう捉えているのでしょうか。

  数字は0~9の数字を組み合わせれば無限に数をあらわせます。
  ところが、その子は全く違う文字と捉えるようです。
  1~100なら100種類、1000までなら1000種類…別々の文字と認識してるようです。例えば55を5と5の組み合わせと分解しないのですね。塊として見ます。ですから全部覚えなくちゃいけなくなる。計算が出来ない上に意味の分からない字を沢山書こうとするのはつらいですね。

   抽象概念の発達速度は人によって違います。

 計算力は生活するうえで必要です。しかし、「出来ない」からと焦って追い詰めないこと。算数を本格的に嫌いになってしまいます。やがて数に拒絶反応をするようになってしまいます。そうしたら出来るものも出来なくなってしまう。

 ある日、その子から算数は嫌いだという言葉をきいたときは、さすがに考えてしまいました。
 それでお母さんの了解を頂き、計算問題をやめ、数の遊びに切り替えました。
 いろいろ試した中で、補数スゴロクとサイコロ足し算(別項参考)を楽しんでくれました。やがて授業に行くと教え子がスゴロクとサイコロを用意をして待ちかまえるようになりました。算数をしているとは思ってなかったようです。でも進んで計算をしてくれました(笑)。かわいいですね。

 できるできないは問題ではありません。楽しんでくれればいいのです。計算を間違えても追及せず、違うよと直してさっさと次に行きます。数を楽しいと思ってくれれば成功です。
 
  こちらの発想を変えたいと思います。
  他の人と違う捉え方ができることはむしろその子の「強み」であると。
  相対性理論で有名なアインシュタインは発達障害でした。彼は計算が遅く誤りも多かったそうです。 でも、走っている電車を見て、電車が止まっていて地面が動いている…このような発想は彼だからこそできたのでしょう。 その「強み」で彼は科学に革命を起こしました。






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