不登校の子、勉強のわからない子のためのプロ家庭教師です

困っている子のために

When one door is closed,many more is open. 「ひとつのドアが閉まっている時、もっとたくさんのドアが開いているんだよ」ボブ・マーリー
元不登校で共感力が強い家庭教師です。
家庭教師歴20年以上 大人の目線で見ない、世間の見方に流されません。 その子の道が必ずあります。

発達障害について

 不登校、学習障害とくくるのは抵抗を感じます。
 ひとりひとり、全く違います。
 それぞれのお子さんの様子をじっくり見て、その子に合う方法を見つけます。授業後にお母さんとたくさんおしゃべりして、いい勉強法を見つけることも多いです。
 子供たちは色んな人の目で、色んな角度で見てあげたいですね。私もその一人です。

口に出せなくても…東田直樹さんの「自閉症の僕が跳びはねる理由」




東田さんは重度の自閉症者です。

お母さんと大変な訓練を重ね、言葉を修得し、
文章力があることをお母さんは発見されました。
こう書くと簡単なのですが、
とても大変な辛苦であったと講演で語られたそうです。

本書の中にこんな表現がありました。

記憶は「点と点」でなかなかつながらない、「面」にならない。


同じことを何度も何度も聞きます。

東田さんとはタイプは違いますが、
以前、教え子にこんなことがありました。
問題の解き方を説明して、1人で解かせようとすると
鉛筆をもったまま固まってしまいす。
何度も繰り返すうちに
1人でできるようになります。

次に会ったときは…
それを覚えてません。
また始めから説明します。
でも、根気よく繰り返すと残ります。
決して無駄ではありません。
気分転換に、別な単元を学習し、
久しぶりに戻ったら、
あっけないほど簡単に出来たこともありました。

新しいことを学習するときは、
安心させたくて「大丈夫、何回も説明するからね」と声をかけました。

東田さんの本にも何度も何度も
繰り返してほしいとの表現があります。

記憶のしくみが違うのですね。

東田さんは
自分の体は壊れたロボットみたいだ。
自分の思うように動かない。
「はい」と言いたくて、「いいえ」と応えてしまう。
思っていることと逆のことを言ってしまう。

私の教え子は
表現があまり得意ではありませんでした。
誤解されても言い返せずそのままになることも多いです。

それでも明るく振る舞います。
こちらを安心させようとしているのでしょう。

言えないだけで、傷ついていることも多いでしょう。
心の中に沢山の思いを抱えています。
でも明るく振る舞います。
後で、察してあげられなかったこともあったのではと心配になることもありました。


この本はわかりやすい表現を駆使して思いを話してくれます。

心の中は沢山のことが詰まっています。

この本のように素直な真摯な言葉で語られると心にしみます。


追記:読みましたので加えます。


高校生になった著者の本です。
各章は質問形式をとっています。
「第7章援助」の項に
「ぼくはロボットではありません。どうせ説明してもわからないと思われることは、説明している内容が理解できるかどうか、ということ以上に傷つくのです。」
とありました。



私と一緒に勉強したい方は

澤口俊之「発達障害の改善と予防」

筆者は「発達障害は脳機能障害ー前提はこの科学的事実だけで十分です。…障害されている脳機能を適切な方法や環境で向上させればいいだけの話です。」
発達障害は遺伝子の影響である、「生まれつき」は事実だが、だからといって「生まれつきだから改善できない」というロジックはおかしいと…。
こう明快にされながらも、本書は慎重な記述をしています。


それは、
実際の改善法は子どもごとに臨機応変に対応することが改善の要であるからだそうです。
つまり、同じ方法でも、子どもごとに工夫する必要があるし、その方法を使えない子もいる、その場合別な方法を採用しなければならないということです。




また、8歳未満の子どもは効果が早く出る。脳の発達の段階からそれ以降は難しいと述べています。
(筆者は出版後更新のブログで「8歳未満」と表題で書かなかったのはミスだったと述べています。しかし、本文では何度もしつこいくらいに8歳未満を繰り返しています。)

そこまで読むとこの本にちょっと失望しそうになりました。

私の周囲の子は8歳以上の子も多いです。また改善方法にある数カードゲームが有効と言いながらも、大まかなやり方の説明はあっても子どもによってやり方は変える必要があり、その個別のやり方をしないといけない、たがえると効果が無いとあるので…結局澤口先生に面接しないとわからない…これでは、何も参考になりません。

しかし…
著者の挙げている方法は日常ですぐできることばかりです。学齢に合わせて、スキンシップ、箸を使わせる、食事の際の「いただきます」と、言うまでの「おあずけ」状態を保つことが脳に重要だとか、誰にでも出来ることもあげています。
高価な教材、道具など一切不要です。
相談に来た親ごさんも拍子抜けするそうです。でも、言った通りにすると改善する。

その日常的なことが脳の発達になぜ有効かを詳述しています。
しかも気張らずゲーム感覚で楽しめとか。

9歳以降での改善は難しいのは事実でしょう。しかし、こちらの対応に自信はもてます。お仕着せでなく、その子の様子をみながらできることはやってあげたいと思いました。
(最近は著者の教育相談に9歳以降の子どもたちを受けることが増えているそうです。この著書にも9歳の子の例が「難しい」とお母さんに伝えた上で紹介されています)

意外だったのは早期幼児教育と発達障害の関係の記述でした。

筆者の言う「非科学的な幼児教育」をしたら「発達障害は(遺伝でなくても)つくられる」とあります。
フラッシュカードやパイリンガル教育についての記述は興味深いです。親としては子どもにいいと思ったものは「何でもしてあげたい」と思いがちです。しかし、子どもによっては有害になることがあると。実際、著者の教育相談に来た子どもの中に発達障害と同じ行動をするが検査すると脳に障害がない子がいました。そんな子どもの共通点は非科学的な幼児教育だったと紹介されてます。
「年齢別育て方」の章でそれらが詳述されています。
他にもTVゲームは6歳未満ではどんなゲームも脳の発達にマイナスであるなどあり、7歳以降は使って良いが攻撃的なゲームは避けてどんなゲームが脳の発達に有効か等々、年齢で区切られておりわかりやすいです。

また、勧めながらも出来ない場合のエクスキューズの方法も述べているのに温かみがあります。
例えば子供は母乳で育てた方がいい、しかし母乳の出ない場合は過度に悩むのはマイナスである、人工ミルクでどういうものを選べばいいか等と具体的な方法も述べています。


本書の引用はなるべく控えました。
それは著者は「繰り返しになりますが」とことわりつつ何度も同じ内容を述べるからです。そこに著者が自分の論述がどんな人にも通じるようにするための苦慮が見えます。私が簡略、引用しその著者の苦慮を壊すことは避けたいと思いました。

筆者はフジテレビ「ホンマでっかTV」に出演しているユニークな先生です。この先生がライフワークとして発達障害児の教育相談を続けていられたのをこの本で初めて知りました。読んでいるうちあの「テレビでの口調と同じ」と感じました。
この本に登場した教育相談で著者と面談したお母さんは「テレビよりも強烈な個性を感じる方」と言ってます。

澤口先生は教育相談で子どもがくると、先ず部屋に入ってきてどんな行動をするか、また、子どもにHQテスト(どんなテストかは本書で詳述)をしてもらいながら、その時の様子も見る、座っていられないなどテストを受けられないタイプの子には別な方法を考える等、臨機応変に対応しています。このように「個々の様子をみないとわからない」との思いがあるから、この著書はまわりくどさ(失礼な言い方ですみません)が必要になったのだと思います。





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担任の先生が認識するまで

 学校の先生に学習障害のある子をわかってもらえるのは大変な苦労があります。

 あるお母さんは、自分の子が学習障害だったとわかったとき、
 担任の先生に「この子が勉強できないのは私のせいではありません。」と言われました。
 おそらく、その先生は何度一生懸命教えてもその子はできず、自分を責めていたのかもしれません。
…でも不用意な言葉です。
 
 新学期…
 先生に発達障害への認識がまったくないと
 かくかくしかじか、「こういう子ですから、よろしくお願いします」と話しても伝わりません。

 
 たとえば、新しいことが記憶に残りにくい子
 宿題を忘れが目立ちます。
 忘れたくて忘れるわけではありません。
 
 しかし、何度も繰り返すと、先生には怠け者にしか見えません。

 予めその子の特性について先生に繰り返し伝えても、
 「忘れっぽい子」で「注意すれば直る」としかとらえられません。
 先生に繰り返し注意されてもその子に通じるわけありません。
 むしろ、先生の剣幕に恐れをなして、もし宿題をやってなくてもやったと言ってしまうこともあります。
 そうすると、「嘘つき」になってしまい、先生はますます苛立ってしまうことに。

  さまざまな葛藤を経て一年たった頃、先生もやっと気づきます。
  
  先生の理解を得られたら…その頃にはもう次の学年に進級…担任の先生交代…。
  せめて次の先生に申し送りがあると嬉しいのですが…またゼロから始めることに。




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「無神経な正論」へ反論…良書






 世の中にはもっともらしい正論がたくさんあります。
例えば…
 子供が学校などで不登校等で適応できないと「親の愛情不足」と簡単に言われること、
友達がたくさんいるのはいいこと等です。
 それらは自分の現状に合わない、でも反論しにくい、正論です。
 それで自分の感覚の方がおかしいのかなと思います。
 この本の著者小栗正幸氏は現場の人です。それらの「無神経な正論」に対してきちんと反論しています。
 この著者は教育テレビのハートネットTVで初めて知りました。
 番組は子供の家庭内暴力がテーマでした。当事者のお母さん方が多数登場して現状を語っていました。
 中でもあるお母さんが「子どもの暴力が始まったらとにかくその場は逃げる」と発言した時、
「子供の頭が冷えるまで出かけるのはいいことです」
「暴力をふるう子も落ち着いて話を聞くと暴力をやめたいと思ってます。」
「親子共々同じことを思っているのですよ」
  等と話に具体性があり、その口調にとても温かみがありました。

 それでどんな人なんだろうと思いこの本を見つけました。

 この本は非行化した子供達について多く触れていますが、辛い状況に陥ったどんな子にもあてはまる内容です。その子どもたちが立ち直るためには何が重要か。それは傷つけられた自尊感情を回復させることだと述べ、回復への具体的なアプローチが詳しく説明されています。
 
 冒頭で述べた世間では「正しい」はずなのに違和感を感じる正論への実態を交えた考察もありました。具体例も挙げられており、その内容はとても納得できました。

  読んでからだいぶ経ちましたが今でも機会があるといろんな人に勧めています。
  小栗正幸氏は前・宮川医療少年院院長 宇部フロンティア大学臨床教授 特別 支援教育ネットワーク代表(NHKハートネットHPより)

↓上記の本の内容で、心に響いたことをまとめました。
「親の愛情不足」…簡単に言わないで ページへ



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基礎にもどらなくてもいいときも…

中学の数学が出来ない場合はどうしたらいいか。
 
 それが文字式だったら、小学生レベルに戻る必要はないです。
 数に文字が加わるだけで、計算自体は小学生と変わらないからです。
 
 文字式ができないのは…
 「文字で計算する」という概念がのみこめないからだとも考えられます。
 私も初めて文字式を習ったとき…
 文字と文字を計算することがなかなかピンときませんでした。
 だってAとAを足したら2Aなんてすぐに理解できたでしょうか。
 最近も「なんで文字が足せるの?」教え子からこんな言葉をききました。
 まっとうな疑問ですよね。
 多くの子が出来たのは納得しなくても、「言われるままに作業」をしたからに過ぎません。
 いやな表現ですが「余計な」質問をしない方が無難ですし。
 
 そこでつまづいた子に
 単に「できない」からと機械的に小学生レベルに戻されたら…
 「自分は出来ない子だ」とその子のプライドを傷つけてしまいかねません。
 これは避けたいことです。

 また、新しい概念を受け付けるまで時間を要する子供達もいます。
 その子たちは同じことを何回も聞きます。それは「記憶が点と点」だからです。
 教える側はその点と点がつながり面になるまで待つことが必要です。
 たとえ、その子が計算が得意であっても
 小学校では「計算は数字でするもの」と習っていたのですから文字式は今までとは約束が違います。
 これは考え方を変える「軌道修正」ですね。これがその子たちには難しい。

 そんな子たちが一桁の簡単な文字式でも出来ないのは不思議ではありません。
 文字式自体を受け付けないのですから…
 困って答えに関係ない数字と文字を書くこともあります。
 このあたりは見極めは難しいのでしょうか。
 その根拠のない答えを見て、計算ができないと誤解して
 小学校の計算の宿題をドット出す先生もいます。
 数字だけの計算が得意な子は嬉々としてやりましたが…う~ん、時間のムダ…
 
 文字式ができない場合は基礎に戻った方がいいかどうかは確かめたいですね。
 

 

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「親の愛情不足」…簡単に言わないで

 
 子育てがうまくいかないとき、よく「親の愛情不足」と言う人を見ました。

 以前は私もこの言葉がもっともらしく聞こえて抵抗できませんでした。

 しかし、釈然としません。

 では、どうすればいいかと言えば…実に抽象的です。
 「もっと子供に寄り添って下さい」とか
 「もっと子供の気持ちを受け止めて下さい」と通り一遍の言葉しかでてきません。
 お母さんたちは、そんなことさんざんしたのに…。これ以上どうすればいいのか
…私の産み方が悪かったのではと人知れず悩み、悲しみ…そして現状を見ると逆らえない言葉。

 この言葉は不毛であると言い切り、現状をよく見て、その現状に寄り添う具体的な対処を見つけるべきだという提案をこの本で読みました。

  いくつかの例が紹介されてました。
  子供に愛情を持てないと自分を責めているお母さんがいました。
  その子が発達障害だったとしたらどうかと。
  そうとは気づかず子育てをすればほとんどが思い通りにならない失敗体験ばかりになります。
そして自分が駄目だから子育てがうまくいかないと疲れ切り、無力感に陥ります。そして自分は愛情不足ではないかと落ち込むわけです。

  愛情不足と抽象的な言葉で断じるのではなく、そのような子にどのようにすれば効果的か、具体的なアドバイスと勇気づけや励ましがそのお母さんの現状を好転させるのです。

  また、料理を全く作らないお母さんがいました。いったんは愛情不足による育児放棄と判断されそうになりましたが、実は料理のスキルがまったくなかったそうです。
  包丁の使い方など料理の基本のスキルをつけることから改善したそうです。

 本書は「親の愛情不足」と言われて傷ついた親御さんは多いと結んでました。

 私も愛情不足と言われて傷ついたお母さんを知っています。

 本当に「親の愛情不足」は不毛な言葉です。

 こちらあでも、この本については↓でもふれています。
「無神経な正論」への反論
 



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評価の尺度はたくさんある

 もし学校が勉強だけを評価する場になっているとしたら…
 勉強が出来ずほめられることが少ない子には支えが必要です。

 出来ないことばかり指摘され続けられたら、
 子供であろうと大人であろうと誰だって、生きる気力を失いそうになります。
 否定され続けたら、生きていくのが辛い…。
 
 大事なのは、その子の全体像を見ること。

 その子のよさを見つけること。必ずあります。
  
 それは周囲の役目です。

 以前、こんな小学3年生がいました。
 その子は算数の計算ができません。
 できないというより受け付けないようです。
 学校では同級生にそのことをからかわれたようです。

 ところがその子はとても思いやりがあります。
 
 家族が風邪をひいて寝込めば薬や飲み物を用意して運んでいるのを見たことがあります。
 また、お母さんの手が荒れていると気づけば「僕がやる!」と代わって洗い物をしてくれるそうです。
 そんなことが他にもたくさんあるそうです。

 これは「やれ」と言われてできることではありません。
 それをちゃんと評価しているご家族も素晴らしい。
 この子は愛されているなと思いました。
 
 その子はその子のスピードでちゃんと成長しています。
 

 


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新年度の憂鬱 学校の引継ぎ

新年度に切り替わると…

その子は見え方やワーキングメモリの発達がゆっくりででした。

その子のいた小学校は

新年度、担任の先生がが交代する度に、
その子のことを説明しなくてはなりません。

「黒板をすぐに写せないので板書を消すのはなるべく遅くしてください」とか。
「一度に複数の指示をされると分からなくなるのでひとつずつ言って下さい」とか…お願いします。

それを伝えないと、
その子が
「ノートをとらないで遊んでいる」、
「指示してもやらない」
と見えてしまいます。
先生は何回も叱ることになりますが…なかなか改善しません。
そこで自宅へ電話をして…親御さんに「ちゃんとして下さい」と。

あるとき一学期の終わりの父母会に行きその親御さんは
お世話になった前任の先生にばったり会いました。
ところが、その先生はそんな経緯を全く知りませんでした。

公立はシステム的に先生の異動もあります。
連携が取れないのはそんな背景もあるのでしょうか。
それともその小学校がたまたまだったのか。
わかりません。

私立だからいいとは単純に言えませんが。
でも、転勤が無いのはありがたいですね。
担任の先生が交代しても
よく知ってくれた先生がずっと学校にいます。
新任先生が子供を誤解しても
前任の先生がカバーした話を聞いたことがあります。


……そして、一年たち
担任の先生と意思の疎通がやっととれるようになりました。

ところが、新学期が始まり
担任先生が代わりました。
また、ゼロから説明をしないと…親御さんはため息をつきます。





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不登校と発達障害2 質疑応答

フリースクールスタッフ 不登校支援者養成・研修講座
分科会 どう受け入れるか、不登校・発達障害 の覚書の続き、
スタッフへの質疑応答です。
スタッフ
埼玉 8年目のスタッフ
神戸 8年目のスタッフ
東京 24年目のスタッフ
神戸 20年目のスタッフ


質問1 ②の方へ。フリースクールのプログラムの中身を教えて下さい。

②「学び」 一緒に宿題をしよう、本読みをする?などその子に
      沿って楽しく、マンツーマンで一時間行う。

 「遊び」 月一回子供たちのやりたいことをミーティングで
      決める。

   例 4月初めの 「やりたいこと会議」

     小学生 マクドナルドへ・カラオケへ行きたい

     好評だったのは海賊ごっこ
      (砂浜で黒ひげ危機一髪やものを埋めて探すなど)

    自分たちで計画して実行する楽しさを味わう

 質問2 子供の代替わりで1からやり直す原因は

②時代が変わった、昔は長い子で6年在籍したが、今は軽い感覚でフリースクールに来て、すぐに 学校へ戻り、結局保健室登校に。フリースクールは塾並みの費用がかかるので家庭の経済状況悪化も考えられる。また、関西方面は学校の適応教室もあるから、そちらへ行くのでフリースクールの「場」が育たず、子供も経験を積めない。5カ月でやめたケースもある。フリースクールに戻ってくる子は少ない。経済的に来れない子のために地域で寄付を集める試みを始めたばかりだ。

やめた子には3月に祝いの会(卒業式のようなもの)や2年に1回実施しているOB会に誘うなど、いつでも来れると声をかけている。

 

質問3 子供・若者シンポジウムで精神科医になりたいと発言した子が知識を持っているスタッフが欲しいと発言した。現時点ではどのようにしているか。

①臨床心理士はいない、資格にはこだわらないが学習会を実施している。ボランティアで講習会を年一回実施している。外部とのつながりとして精神科医がいる。

②NPO法人に臨床心理士と精神科医がいる。スタッフがプログラムを作るときに相談、カンファレンスをしている。また、大学で当該講座を履修中の学生ボランティアがいる。他に教師、塾講師、不登校経験者、特別支援教育師など。

③医療的スタッフはいない。要望があれば信用できる医療機関を紹介するが、過剰医療の心配があり慎重にしている。親の会、不登校と医療との連携。スタッフは日本児童精神学会・LD学会へ研修に行く。

質問4 進路紹介・障害者手帳の取得などの対応はどうしているか。

①就労支援の情報は保護者から知ることが多い。

     職業訓練所へ行く。老人の食事援助

 23歳のOB 田舎に転居して農業を始めた例がある。

   経緯は本人からの希望で相談があり、
     3~4年前から月4回で農業を習っていた。

②手帳は障害者関連のネットワークからの紹介の子は来所前から取得していた。

手帳を取りたくない子もいる。他の子と同じような進学、就職を望んで、守られない環境へ行く。フリースクールに出来ることは年一回の卒業生のカフェイベントへの参加で社会体験を積むことを誘う。

 

③手帳は本人が「生きやすくなるなら勧める」
       「差別を感じるなら勧めない」

本人が主体である。手帳を「道具」として使いこなせればと。

障害者とレッテルを貼られる怖さ、抵抗はある。

取り組みとして

・この先どうやっていくのかの相談は他の人よりも多めにしている。

・すぐ就職に結びつかないが、仕事体験プログラムに誘う。

・就労支援を行うNPO法人とつながり情報を集める。

・すぐに働くのが難しい人は仕事先にも付き添う。

生活の質を重視し、就労も一つの手段と見る。

ファイナンシャルプランナーを招いてセミナーを開催

  障害者年金を利用した
   テーマ「一生働かなくても生きられる方法」
  親が他界した後のビジョンが見え不安を軽減した。

〇参加者(発達障害の理解を進めるNPO法人のスタッフ)の話

 手帳を持っている人が多い。

「支援付試行錯誤」の勧め。

 大学進学したい人など、チャレンジが難しいところでも、チャレンジするなとは言わない。

 柔軟に対応する。

②フリースクールは全部カバーできない、民間ハローワークなどにも頼る。OB会で情報を得られる。10年間アルバイト、農業と転々としフリースクールにも相談しつつ結局家業をつぐことになった子がいた。他の子に「すぐに就職しなくても焦らなくて良い」というメッセージになった。

③年齢の高い現状の厳しい子の親の集まりの親ゼミがある。自分たちで職場を作ろうという機運が出ている。

 

質問5 学校との連携はあるのか。

どのフリースクールも基本は子供が望んでいるかが判断のポイントです。

③親が動いている。親を通す。本人の希望に沿う。その子にとって良ければとるし、学校との縁を切りたい子はそれに沿う。

②本人が望めば出席認定手続きをとる。

 その経路は親⇒担任の先生⇒校長⇒教育委員会、フリースクールを視察⇒校長が裁量で出席認定をする。認定されればフリースクールへの通学定期券の購入も認められる。

①現状は出席認定を一人を除いて希望した。

たまに連絡相手の担任でフリースクールの見学を希望する先生もいる。その場合は当該生徒が担任と話ができるか確認して、出来ない場合はその旨を担任の先生に伝える。
 ある中学生は学校の学年主任と不仲。フリースクールが週一回で少ないと不満そうだった。

 

質問6 ②の方のフリースクールで発達障害の子が周囲の子とのバンド結成まで具体的にどんな経緯があったのか詳しく教えて欲しい。他のところで生徒がスタッフを殴った現場を見たことがあるので回避する方法はあるのか。

 

②訪問支援が大切

・前置きだが、男子中学生の家に3年通ったことがある。

あるとき、進学を勧めたら「裏切り者」と電話された。

訪問して1~2時間その子の話を聞いた。返事しかしないスタッフに対して「壊れたレコード」と言ったが、初めて自室に招いてくれた。暴言をした彼なりのおわびだったのかもしれない。彼の成長段階の一つでもあった。

・バンドの子たち

インドの部族は『子供にナイフをもたせケガをすることで危険を学ぶ』という考え方がある。

周囲の子は発達障害の子と「なぜぶつかるのか分からない」「なぜ伝わらないのか分からない」と言うが、スタッフは間に入らず、ひやひやしながらも見守り続けた。

 

それは…以前に衝突をさせなかった失敗の経験があったからだ。

二人とも発達障害だった。一人は人と接触するのに恐怖を感じる子だった。近寄られるのが嫌だともう一人に伝えたいと希望した。親も直接伝えたいと。しかしスタッフは二人とも傷つくのではと心配し話し合いを持たせなかった。結局、親は怒り、その子はフリースクールを去った。

 

そこで反省したことは…間に大人が入って「通訳」してはダメだと。

当事者に任せ、いろいろ大変だったがバンドを組むまでに

③友達になりたがる子がいて、それを嫌だと感じた子がいた。スタッフに嫌な旨を伝えて欲しいと言う。しかし、言っても理解できずまた行く子である。それでその現状を伝えた。

①すぐカッと怒る子がいた。ゲーム中、声をかけると「うるせえ」と何回も続く。

他の子から相談をうけるが、本人に言っても改善しない。

その子の特徴を伝えた。

行動パターン、どなりつけた後で周囲の子にちょっかいを出す。それがその子なりの「ごめんなさい」だと。

 

質問7 学校の先生も同じ気持ちだと思う。フリースクールから学校の先生に望むことは?

③障害のあるなしに関わらず、一人一人を大切にすること。

学校で可能かどうか難しいが、そのような雰囲気の学校になってほしい。

②よく聞く先生の言葉「一人の子を見られない、忙しい」
ある学校の先生の好例 

 授業でスポットライトをその子にあてる工夫
  国語の授業で漢字の画数を一人一人に聞いて
           子供に「先生」をやらせる。

①授業で進行の先生以外にもう一人先生がいるのでできるのではないか。

 

質問8(出席者への質問)不登校・発達障害の大学の授業の現状は?

 

〇学生・教育学部(岩手)15時間 不登校・発達心理学・不登校を含む虐待支援など

〇学生・教育学部(神奈川)不登校未経験者は学校で見た対応しか言わないので違和感があり、この講座に参加した。フリースクールのことを言おうとすると学校批判ととらえられ理解してもらうのが難しい。

〇学生(静岡県)大学でスクールソーシャルワーカーをしていた先生のゼミをとっている。

〇学生(神奈川)中等生徒指導授業で「いかに(不登校児童を)学校に来させたか」を語る先生は嫌われた。特別支援の授業はある。

〇学生(山梨)「どういう風に支援したら学校に来られるのか」の授業はあるが、具体性がない。

〇大学の先生(宮城)授業をもっている。フィールドワークをしている。そこで感じるのは「フリースクールに典型はない」ということ。現在、自分の研究室はフリースクールのような場にしている。




私と一緒に勉強したい方は

不登校と発達障害1 現状

フリースクールスタッフ 不登校支援者養成・研修講座
分科会 どう受け入れるか、不登校・発達障害 の覚書です。
スタッフ紹介4名
①埼玉 フリースクール8年目のスタッフ
②神戸 フリースクール8年目のスタッフ
③東京シューレ 24年目のスタッフ
④神戸 20年目のスタッフ
始めに…
④発達障害と言っても簡単にくくれない。
 あらゆる子供がいる。
 スタッフ自身も自分も「もしかしたら発達障害かも」と思うことも。
①こころすることは…
  フリースクールは子供達の居場所であること。  フリースクールはあらゆる年齢の子がいる。
 発達障害の子はさまざま
 ・動き回る子  ・他の子と関われない子
 ・夢中になると話が通じない子
 ・周囲が見えない子 周りの子とどう関わるかが大事 その子の特徴を知って他の子と共有する。 例 テンションが上がって叫ぶ子   周りの子もまきこんで面白いと思える空間をつくる   周りの子もこういう特徴のある子もいると認識する    ある子の工夫・イヤホンで音を遮断
    (その子がいても「いい」という工夫)   周囲の子も「社会が思い通りにいかない」ことをその子を通して学べる
③東京シューレ5つの理念  1居場所であること  2やりたいことの応援  3自己決定の尊重(自由)  4話し合いで決める(自治・子供の参加・参画)  5一人ひとり違う存在・違いを認め合う  発達障害を診断名からひとくくりにするのは無理がある  どういうことで困っているか  その子の特性に合うように理解しやすい手段を選ぶ。  ・理解の仕方の違い=耳からからの情報が入りやすい子は聞かせる。
           映像からの方が情報が入りやすい子はタブレットを使う。  シューレは個別が必要な子は対応する   例1 〇〇ちゃんタイム(初等部)その時間は一人のスタッフがつく     翌年 サークルが発生。       ガンダムが好きな子に他の学年のガンダム好きも加わる      (さらに声優になりたい子も加わりアニメを流して演じるようになる)   例2 中1男子 学校側から拒否され、フリースクールに来た。     行動 人が好きで。抱きつく、キスをする。
       突然ちょっかいを出す。        物は飛ぶ、弁当はとる、トイレは汚す。    子供たちのミーティング 何とかせさない方法は?     いろんな意見が出た      「シューレは誰でも受け容れるところのはず」
    「あの子も『いられる場』だ」         「あの子は眠そうなときは危険だよ」     物が飛んできたら大きい子が小さい子を守るなど様々な工夫が始まる     パーティの準備をしてもいつもこわされるので見つからない工夫もする     その子は7年で卒業した。子供達「いなくなると寂しいね」     このように他の子がその子を受け入れられたのは、
    他の子たちも周囲に理解されているという安心があったからだと思える。   例3 18歳 女子 言葉の使い方に他の子とのずれがある。     例えば他の子に「友達をやめた」と宣言し、     「メールアドレスを消して」と言う。
    しかしそれがキツイ言葉だとわかっていない。     同じ子に「クラスメイトだ」と平気ではなしかける。    「友達」と「クラスメイト」が別なものと思い込んでいる。     人間関係が作れない。
    本人もつらい、忘れられない。
    同じことを何度も親に言い「いい加減にしなさい」と言われる。     スタッフは本人の「つらい」を聞くようにした。    課題 周囲の子に”特性”を知ってもらう手だてを見つけること ②発達障害は個性・特徴に「障害」という名前がついたと理解している。
小規模フリースクールの対応 
 失敗例   ①来訪時の告知が不十分で孤立させてしまった。   ②特性を伝えきれないで、「勝手にしている」と他の子が誤解した。    反対に伝えすぎて「特別扱い」で失敗      その子は暗黙のルールが守れない。急に奇声をあげる。      周囲の子の反応        その子がスタッフを独り占めするので、
       スタッフもその子も「勝手」と、責められる     周囲の子の不満
    「何で注意しないの?」     「スタッフが守ってくれないから、
      このフリースクールは私たちの居場所ではない」と
      フリースクールに来ず、公園やスーパーにたむろした。  改善例   ①新しい仲間が増える際は丁寧に告知する。    特性を言う。学年・性別・大人しい子とか   ②参加者のわかりやすい話し合いの場をつくる。
   発達の特性で理解しやすいもの、パワーポイントや
   タブレットを使用するなど。   ③苦手なこと、障害等を考える場を作る。   ④一日のスケジュールをホワイトボードに書き明示する。
    これはボランティアスタッフにも一日の流れが分かると好評。     スケジュール例 
      毎月第4土曜日=発達障害の子どもの遊び、プログラムを実施       毎週水曜日=発達障害児の学習対策  別の受け入れ方法の活用   ①学習障害のある子を5年ほど通常実施していた、
   土曜クラブを利用してフリースクールを行う   ②子供達が衝突しながら理解を深めた。    不登校の子と広汎性発達障害の子    一時はいじめに近い状態になったが
  「でも友達だから理解したい」と今はバンドを一緒にするまでになった。
  (別ページの質疑応答の質問6に補足あり) 課題   ①その子達が卒業してまた1から始めなくてはならない。   ②年齢、所属期間が短い。


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過程が大切

 一緒に勉強をしていて一番気を付けること。
  それは、子供を否定しないことです。
  ワーキングメモリが未発達で勉強しても記憶に残りにくい子供がいます。他の人の何倍も練習し、努力してもその成果が見えるまで時間がかかります。本人は出来るようになるまで評価されず本当につらいと思います。だからこそ、その努力の過程をしっかりほめてあげたいです。
  間違えた時は「惜しい」「もう少し」「近くなった」と励まします。
  あるときいつもより出来なくなっていることがありました。様子をみると、前日に学校などの周囲に出来ないことを厳しく指摘されたことがわかりました。否定されたら出来ることまで出来なくなります。
  間違えたものにも間違える理由が必ずあります。

 そんな事例が多々ありました。
 ものの捉え方はその子なりにみつけた思考回路です。それに沿うようにこちらも説明の仕方を変える等の工夫が必要です。これというマニュアルはありません。その子の様子をみながらいろいろ試します。またご家族の話も大変参考になります。そして、こちらがあきらめずに繰り返すうちにワーキングメモリも発達します。






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何をしかたよりも数の記憶力が高い子

 発達の仕方によって、内容よりも数字を覚えるのが得意な子がいました。

 「今日、学校でどこを勉強したの」と聞くと、内容ではなく教科書のページ数で教えてくれます。

 私は内容は言えると思いますが、ページ数では覚えません…すごいですね。

 そんな子は計算プリントを解いて、同じプリントをもういちど解くように指示すると答えの数字を覚えていることが多々あります。答えだけ書いてにこっとされたりして…。

 ちょっと困りますが、
    
     数字を覚えられるのは能力です。

 そういうときは、途中式も出来ていればOKとします。

 答えしか書いてない場合は途中式を書いてもらいます。さすがに答えが合っているものの途中式にその数字が全くないときは理由を説明して×にしました。

 数字を覚えられるならばと、因数分解や平方根のときは2~15までの2乗の答えを表にして壁に張りました。

 (この表はどの子にも渡しますが数字記憶力の強い子は更に有効です。)

 一緒に問題を解きながら、計算が面倒なときは表を見ます。
 そのうち覚えてしまいます。16と17の2乗も書き加えました。今では289ときくとすぐに17と答えてくれます。
 覚え方は子供によって違います。それに沿って柔軟にこちらのやり方を変えます。

 得意なところが突破口! 

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宿題したくないよ…

 宿題を忘れない子がいました。宿題を出すと、すぐにやらないと気が済みません。
 ところが思春期になると、宿題忘れが目立つようになりました。
 出題範囲を分散するとやり残します。例えばプリントは全部するけど、教科書やワークから出した分は忘れる等。
 それで宿題出題範囲表を作って、授業の終わりに宿題内容を本人に書き込ませるようにました。喜んで積極的に書き入れてくれます。始めはそれでも忘れましたが、徐々に全部やりきることも増えました。

 ところで宿題忘れには 同情できる面もあります。
 宿題を沢山したからといって、成績は簡単に上昇しません。何度も反復して、少し休止期間を置き、再び始めるなどをする中で出来るようになるケースが多いのです。そのプロセスの長さで本人は勉強をするモチベーションを保てなくなったかもしれません。

 こんなことがありました。
 私は漢字の書き取りを宿題に出します。翌週の授業で書き取りチェックテストをします。あるとき、いつもより点数が低いことがありました。 本人は「たくさん練習したのに…」と初めてつぶやきました。今まで点数があまり伸びなくても黙々と書き取りを続けました。「めげない子だ」と敬服しました。だから、これを聞いたときは、胸が痛みました。

 何が効果的か、色んな模索をした中から一つ思いつきました。英単語練習表を宿題にしてましたが、綴りはあまり覚えられません。しかし訳をかなり覚えます。それで授業に単語の和訳テストを組み入れました。

 するとテストを重ねるたびに得点がぐんぐん伸びます。100点をとることもあります。これには本人もとても喜びました。

 宿題をしていないことを責めても追い込むだけです。得意な部分を見つけ、成果をだし、そこを励まして、他も頑張ろうという気持ちにさせてあげたいですね。
 
  

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答え間違いを切り捨てるな。経路がおもしろい

  子供たちと一緒に勉強をしていると、人間の理解の仕方の経路を教えてもらえます。
  私の教えたち子は不注意ミスであっても「よく見なさい」という指導は通用しません。どこを見て、そう判断したのかちゃんとプロセスをたどります。

 例えば算数の計算問題はパッと見てすぐにとりかかれそうです。
 しかし、細かく見ると、計算も各段階を踏んで行っています。
 四則混合計算を解く場合。
 「+」と「×」があれば…どこから計算するか…「×」が先だ…解いた…あっ「+」の計算をし忘れた…このように、ひとつひとつ判断して、その経路をハッキリ見せます。
 無意識で気付きませんでしたが、人間って計算ひとつにもいろんなことを瞬時に判別して解いてます。
 国語の文章問題も子供たちが不正解を言うと、おとなは「よく見なさい」とか「ちゃんと読みなさい」とおおまかに言いがちです。
 しかし、それでは子供たちは文章全体をただ眺めるだけで、どうしていいか分からなくなり困惑します。それよりも、問題文のキーワードはどれか。その言葉から文章の何に注目するのか、それをどうやって見つけたらいいのかを具体的に一緒にたどります。

 それを繰り返すうちに子供も見つけるのが上手になります。

 一緒にそうしながら実は私自身も思考の経路を意識するようになります。そして、人間の脳っておもしろいなあと思います。

 ところで教え子には答えを先に教えて、どういう経路でその答えなるのかと逆のプロセスを一緒にたどることもあります。哲学で言えば帰納法ですね。

 これも結構楽しいです。経路を見るのはおもしろいです。
 




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「読めない」には理由…見え方

 文章を読むと、つっかえつっかえ、たどたどしくなる子がいます。
 
 国語の授業の朗読はつらいものになるでしょう。周囲は文を読めない、できない子と判断します。あの子に読む番が回ったら、つっかかるし聞きにくい…と。

 気付かないことが多いのですが、そこに「見え方」の違いがあるかもしれません。

 行や文字をとばすのは、本人に文章の行と行が波打って重なって見えている場合があります。

 その「見え方」は本人にとって日常なので、おかしいと思いません。それしか経験がないから、困るなどと主張しません。その波打つような「見え方」で他の子はちゃんと読めるんだと思います。そして「自分だけ」できないと落ち込みます。 
 
 教え子の中にもそんな子がいました。

 漢字は読めるのに、朗読はひっかかる、変だなと思いました。
 試しに本に定規あてて隣の行を隠して読んでもらいました。読むのが楽になりました。
 そして、ずっと定規をあてて読んでいるうちに定規が不要になりました。繰り返すうちにトレーニングになったのかもしれません。
 
 ビジョントレーニングなるのもがあると知りました。人によって見え方が違う、その「見え方」を改善しましょうということです。定規をあてるのもその一つです。

 以下はそのとき参考にした本のひとつです。画が多く見やすいです。




 その子は睡眠時間も長いと伺って、もしかしたら、その見え方も視覚に負担がかかり、疲労も大きいのではと…思いました。単純に「よく眠るね~」なんて、のんきな子扱いしたら的外れです。

 あるドキュメンタリーで老年期を迎えた婦人が自分が発達障害だったと知り、文章が読めないのも見え方の問題…子どもの頃から「できない」と言われ続けた辛さを思い出し、自分はバカではなかったんだとインタビューに答えてました。

 そんな思いをさせたくありません。

 心したいのは、発達障害などの知識は必要ですが、知らなくてもそういう子に出会ったら、なぜだろう?と疑問をもつことです。

 「できない」には「できない」理由があります。

 繰り返しますが、子供本人は説明できません。周囲が「探る」必要があります。
 
 それで発達障害と分かっても、だからしょうがないとか、だめとか切り捨てる言い訳にするのもいただけません。発達障害だからこそ伸びる部分があります。それを「探る」のも周囲の役目です。

 それは子供から「学ぶ」ことでもあります。
 私自身このブログではなるべく「教える」を使わないようにしてます。なんか上から目線の響きがあるからです。「一緒に学ぶ」方が好きです。


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発達障害と気付くまで…あるお母さんの場合

 教育者の集まりであるお母さんの体験を聞きました。
 その方は教師をされてましたが、お子さんの誕生で辞めました。
 子育て中は外にでかけ、一緒に水たまりをバシャバシャ歩いたり、蟻の行動を見たくて一緒になって腹ばいになって観察したりしました。自然と親しみ楽しい子育てでした。
 また、本の読み聞かせも毎日しました。子供達は喜んで聞き入りました。
あるとき慣れた話を無意識に読んでしまったら、長男にもう一度読み直してと言われ、気持ちを入れてちゃんと読まなくてはと反省したこともあったそうです。

 その長男の話です。忘れ物が頻繁で注意しても注意しても直りません。小学生の時はその子専用の忘れ物箱が教室に設置されるほどでした。一向に改善の気配はなく、携帯電話も何度も失くしました。その子は料理好きでしたが、冷凍庫を閉め忘れ、中にあった冷凍食品を全部だめにしたことが何度もありました。

 大学生になった長男から「自分は発達障害かもしれない、一緒に心療内科に行ってほしい」と頼まれました。お母さんは直そうとしないで「障害」という言葉に逃げ込むと思って断わりました。すると長男は半年、調べ悩んでやっと打ち明けたのに、分かっていないと言われました。
 お母さんは反省し、自身も本を読み調べました。
 その中で発達障害の子には
 「高い声で注意したり、脅すのが一番いけない」
  という言葉にぶつかりました。お母さんは一番してはいけないこと全部していたと気づきました。
 
 その後、病院で薬を処方してもらうなどしてもらいましたが、合わなかったそうです。長男はテレビ局の資料室でアルバイトをして模索中だということです。でも前に進もうと、お母さんは静かな決意をしていました。



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出来ない部分ばかり目が行くのは…

  子供がある程度出来るようになると、出来ない部分ばかりを繰り返し勉強させたくなります。
 しかし、それが続くと子供はだんだん元気がなくなり、あげくに好きだったはずのその科目を素直な子供さえ嫌いと言い出します。

 そこではたと反省…出来るようにしたくて自分が突っ走っていたのに気づきました。

 どんな子供だって出来ないことばかりさせられたら、嫌になって当然です。

 まして、学習障害の子は出来るようになるまで時間が必要です。
 その間ずっと出来ないことばかりさせられたら…ただでさえ、「出来ない」と言われ続けた子には辛いです。
 それで内容を変えました。出来るものを増やして、出来て欲しいものの量を少しに減らしました。もちろん出来ないからと諦めたわけではありません。でも勉強を楽しませる配分は考慮することが必要です。

 子供達の苦手集中は受験勉強のように目標のある場合以外はしません。




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先生のLD児童への適切な対応がわかる本 基本マインドを身につける

 LDへの子への理解の無さから、子供達への対応を間違える先生が多いという記事を読みました。
 LD児童と接するならその困りごとを学ぶ必要があります。
 私が初めて発達障害の子の勉強を担当したとき「なぜなんだろう」と疑問を持ちました。本人は一生懸命なのに結果に結びつきにくいのです。その子にはどう見えているのか、どう話をしたら理解できるかを知りたいと思いました。そんな中で見つけたのがこの本です。

 この本は特別支援教育の保護者や教育現場を取材して書かれた本です。事例集の形をとっています。その子たちの気持ちや現実を知ることができます。知ることが出来れば単に先生の指導に従わない子と捉えなくなり、先生にも余裕ができて、その子へ優しく適切に接することができると思います。

 コンセプトは「教育の目標は子供達が将来、社会で生きていけるようにするためには、どのようにしてルールと生きるスキルを教えるかということであり、それは発達段階に課題があろうがなかろうがすべての子供に通じることである」と述べています。

 アドバイスも表面的なことだけではなく、「何のため」それをするのか意識して書かれていますので温かみがあります。子供本人はもとより、それをとりまく親御さん、先生方の気持ちにもふれています。
 現状に即した事例とその対処例が57項目載っています。
 各項目は簡潔にまとめてあり、各事例はかわいらしい4コマ漫画で表現され、見やすい工夫がしてあります。内容は子供編(33事例)・教師編(16事例)・保護者編(8事例)に分かれています。
 またコラムが17編挿入されており発達障害への理解を深めます。
 個々の事例が役に立つ場合もあると思いますが、基本になるマインド…子供達のさまざまな行動の裏には「困りごとがある」と思いやる必要性を気付かせてくれます。ただのノウハウ本ではありません。
 

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発達障害児診断…慎重に

ss 便宜上この発達障害という言葉を使いますが、対人には簡単に使えません。

 昔から発達障害とおぼしき子はいました。

   急に増えたわけではありません。

  この言葉を得て意識されるようになったのでしょう。

   言葉があることで対応が研究されやすくなる等の利点もあるかと思います。 最近の教育現場では、発達障害なら早く対応を…とすぐ動くそうです。

 しかし、専門医の中には「拙速と」心配される方もいます。それは発達障害のように見える子でもいじめ等の環境的ストレスなどの別な問題が潜んでいることがあるからです。

 国によって、以下のようにかなり時間をかけて慎重に診断するところもあります。

「発達障害は『チェックシート』などで簡単に判断出来ません。アメリカのニューヨーク州では児童精神科医・教育心理学者・言語聴覚士・作業療法士・管理栄養士・校長・担任・ソーシャルワーカーなどの専門家が集まり、6ヶ月にわたり子供を鑑別診断して初めて診断名を下します。」
(参考:品川裕香著「気になる子がぐんぐん伸びる授業」小学館より)

 慎重を期したいです。



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全部、別々に認識

 平均は目安です。

 中学生の教え子は8時に眠くなります。朝は6時起き。10時間眠ります。

 私は中学生の頃は就寝は10時を過ぎるのが当たり前でした。親に内緒で深夜放送にもはまっていたし。今は6時間で十分。

 人によって必要な睡眠時間は違います。
 ナポレオンの睡眠時間は3時間と言われています。(馬上で居眠りをしていたという話もありますが) アインシュタインは10時間だとか。 
 即断即決を必要とする政治家のような人は短いとか。神経を使う人は長いとか。そんな説もありました。 
 ところで、
 教え子はさまざまなものを別なものとして認識します。
 例えば英単語をフラッシュカードで練習しました。カードの絵を見せると意味が言えるようになりました。それで教科書を読みました。ところがカードと同じ単語が出てもわかりません。再びカードを見せると言えます。同じ単語でもカードと教科書では同じと認識しません。その後、一致するようになりましたが、当初は別なものと認識したと思われます。

 その子はカードのみならず、もしかしたら、いろんなものを別々に認識していたのはないかと思いました。その分エネルギーを結構使うのではないでしょうか。あらゆることもすべてがそうなら疲れます。早く眠くなるのもうなづけます。長い睡眠時間が必要なわけです。



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