不登校の子、勉強のわからない子のためのプロ家庭教師です

困っている子のために

When one door is closed,many more is open. 「ひとつのドアが閉まっている時、もっとたくさんのドアが開いているんだよ」ボブ・マーリー
元不登校で共感力が強い家庭教師です。
家庭教師歴20年以上 大人の目線で見ない、世間の見方に流されません。 その子の道が必ずあります。

2021年01月

 不登校、学習障害とくくるのは抵抗を感じます。
 ひとりひとり、全く違います。
 それぞれのお子さんの様子をじっくり見て、その子に合う方法を見つけます。授業後にお母さんとたくさんおしゃべりして、いい勉強法を見つけることも多いです。
 子供たちは色んな人の目で、色んな角度で見てあげたいですね。私もその一人です。

日本の他と違うことを嫌う気質の形成…歴史から見る。磯田道史先生のお話を聞いて。

 私は磯田道史さんの話が好きです。それは、歴史が今につながって生き生きとするからです。
 今の日本は、どういうわけで出来上がったのかと。
 江戸時代にコロナ禍と同様なことがあり、各藩はどのように対応したか、上杉鷹山も苦心したとラジオで話されてました。そこから今どうするか学べる…それが歴史のはず。年表の暗記だけではもったいない。

 さて、今の日本の思考…経路依存性
 経路依存性とは…会社なら社歴の長い人、政治家なら当選回数の多い人、親が政治家の人を重用する。本人を見るのではなく経路を重視する。そういえば、他国と比べると、日本の国会議員は二世が突出して多いです。

 何故、そこまで重視するのでしょうか。磯田先生のお話です。

500年前の日本の変化 
〇農業のやり方を変えた
中国の稲作を見て、肥料を多くやれば収益が増えると気づく。
鎌倉時代あたりから、細やかな園芸的農業をはじめた、江戸時代にため池をつくるなど更に発達。
10アールあたり2石(バスタブ2個分)、裏作(麦など)は無税だった。

その結果どんな人が重用されるようになったか。
細やかな農業をやる、勤勉な人、字が読めて賢い人
親の言うことを聞きながら緻密な農業を行う人

〇鉄砲で戦争の効率化
 武士は火縄銃の時代が終わり、鉄砲が席巻する。強いものにどんどん統合された。 
  信長、秀吉、家康などは自分の言ったところに住めとした。城下町。都市に人口が集中。

上位から10番目までの都市に住んだ人口を調べた人がいた。
中国は多くても1~2.6%だが、
日本は8~8.6%が都市に集中した。江戸、大阪、京都だけで150万人住んでいた。
当時の日本の人口は3000万人。20人に一人が三大都市に住んでいる。

〇都市に人が集中すると、
識字率があがる。成人識字率は40%。江戸の真ん中なら三人に一人いるかもしれない。
中国の識字率は色んな説があるが一桁が有力。そういうところでは工業化は難しい。

都市では取引ルールなどもでき、テクノロジーも高度化する。
西ヨーロッパの識字率は40%以上、北欧は80%、ドイツ、イングランドは70%以上

字が読める、社会分業の程度が高くなる。「耳かきをする」だけ、「たばこの粉を刻む」だけが仕事の人がいた。
日本に無いのはエンジン、蒸気機関。
出版は江戸時代はすごい、情報の発達。先物取引も始まっていた。世界最初という人も。

教育では主君と親は絶対と文字を教えると同時に子供に入れた。朱子学だ。
いつでもお父さんと親分を探している国民性が形成

上意下達の工業化に最適の気質ができあがっていた、そこへ西洋モデル工業がきた。


〇「探さない人」も最初の100年はいたが、どうなったか。

 皆殺された。(聞き手の波頭さんも絶句)

 火つけ、強盗ではなく、「言うことをきかなかった」から、歌舞伎を見に行っただけで殺された武士もいた。
 死刑の執行率を調べた。主君の言うことを聞かない人を「いたずら者」と呼んだ。かぶいたりする人たち。だいたい人口2~3万人の城下町で処刑を年間3人行っている。今の人口比で考えると、200万とか300万人の県なら、毎年100人殺したことになる。

 江戸時代最初の100年の領主の刑罰は、耳そぎ、鼻そぎ、処刑。綱吉の生類憐みの令のときまでその勢いだった。

 親の言うことを聞かず自分で自由にしたい人…「いたずら者」、「言うことを聞かない者」は処分されるか、都市に行く。

 米は2.5石とれるので、都市には流入者を養える力があった。

 その都市は感染症が流行っているうえに当時は抗生物質もないので、都市へ入っていく人は割と早く死んで子孫が残せない。

 農村部に残ったら、田んぼは親の言うことを聞いたら、単独相続、全部もらえる。
なるべく親に仕えて言うことを聞く人の遺伝子プールになっていく。

これを1650年くらいから350年間やったわけである。世代で言えば、十数世代。

みんな親分を探す人たちになった。

日本は他の国と組みたがる。
日本が過去に組んだ国…世界のナンバーワンの国と組みたがる。
七つの海に乗り出したスペイン、ポルトガル。次はオランダ、
次は世界の工場になったイギリスにつく、
一瞬、世界を席巻したナチスドイツにつく、
60年代社会主義経済がよく見えるとインテリたちがこぞってソ連につく。
アメリカが勝ったら構造改革だとつく。
アメリカが落ち、中国が台頭すると「いい」と思いながらも「言論の自由がない」と衰退してもアメリカの方が付き合いやすいのではと国論が分かれる。

日本人はわかりやすい。

地理的には経路依存性が高いのは東日本の内陸部。
東京は縦繋がり、大阪は横のつながりお金の論理。
海洋民は新しいことを始められる。
IT企業創始者は九州の人が多い。

以上が磯田先生のお話の一部です。

これに対して経営コンサルタントの波頭亮さんがこんな話をされました。

日本人は自立自決は心から求めてないのでは。

思考は環境決定要因と言われたが、DNA解析で見方が変わった。
ジョナサン・ハイト著 「世界はなぜ右と左に分かれるのか。」
本能的にDNAで「何が心地よいと感じるか」が人によって違うとわかった。

大きく二つにわけて
調和の人…生まれながらにいろんな統制や体制を受け容れるし、
リベラル、自由に軸足のある人…本能的に統制や体制を嫌う。

縦型社会は工業化を進める絶好の場所だった。

これからは世界の中心がない、多様な社会。

自分自身が自分の主人になる

 なんで外にマスターを求めるのか。
 今の日本はくっつく相手のないコバンザメ状態。

 さて、最後に私の我田引水です。…不登校でなぜ生きる死ぬまで思いめてしまうのか、その背景は磯田先生のこの話と無縁には思えません。お上に反論することへの恐怖感…以前テレビの歴史番組でこんな話をみました。幕末に圧政に苦しみ、甲州から江戸へ訴えに行く男性は、妻子と離縁し死を覚悟して旅立ちました。正しいことを訴えようとしても死を覚悟しなければならない…。
 思えば、子どもの頃から、理不尽な目にあっても、「事を荒立てるな」ブレーキがかかり、私自身も臆病になりました。

 ちなみに私は水戸黄門と忠臣蔵が昔から共感できませんでした。前者は印籠を出し権威で正しく裁定するのを心待ちにする民の姿がいやでしたし、後者は幕府が不公平な裁定をしたことが問題なのに主君の敵をうつ忠義の部分で感動させようとするからです。史実も悪役で殺される吉良上野介は民思いの名君だったそうです。

 参考にした動画のリンクです。上記はその前編の一部をまとめたものです。全部視聴したら印象も変わると思います。私も再聴したら、上記の話の印象がかなり強かったのですが、他のお話も十分興味深いものでした。磯田先生は日本はだめだとは言いません。そこからどうするかを柔軟に考えます。視点が温かいです。

【歴史をRethinkせよ】磯田道史と波頭亮が、日本の未来を見つめ直す(前編) - YouTube

後編:【歴史をRethinkせよ】磯田道史と波頭亮が、日本の未来を見つめ直す - YouTube



私と一緒に勉強したい方は

…生と死を巡る対話…視点の転換、上橋菜穂子・津田篤太郎の往復書簡

 この三、四年、上橋菜穂子さんの本が何冊も出版されていたのに気づきませんでした。著作は全部読んでいたつもりだったので。あのクオリティーでこれだけ本を出されてたとは。 
 最初に気づいた「ほの暗い永久(とわ)から出でて」に触れます。


※私は2017年出版の単行本で読みました。

 最近、YouTubeで岡田斗司夫ゼミを見るようになりました。アニメや読書など興味深い内容が多く、この方の解説でいろんなことに興味が増えました。例えば、「進撃の巨人」のアニメは残酷な場面が苦手で見なかったのですが、岡田氏によると原作は繊細な心理描写が秀逸で、アニメも出来がいいと。見るようになり、その甲斐があるアニメでした。

 視点の転換…そんな刺激を与えられると、ちょっとショックでも自分の物の見方が変わるのが好きです。視野が広がります。この本もそんな内容です。

 この本は、児童文学作家でもある上橋菜穂子さんと津田篤太郎さん(医学博士・聖路加国際病院リウマチ膠原病副医長)の往復書簡形式で構成されてます。
 
 テーマは表題の通り、生と死を巡る対話です。
 上橋さんはお母さまの肺がん判明がきっかけで津田先生と出会いました。お母さまの最晩年を見守らなければならなかった、つらい二年間。
 引用…「その二年の間、私には思いもつかない角度から球を投げて下さる津田先生と行ってきた思考のキャッチボールは『痛み』を『思考する価値のある意味』へと変化させる力をもつ強烈な体験でした」

 上橋さんの真摯な文章、津田先生のあたたかみのありながらも明晰な返信。読了後、簡単に整理できませんが、何か新しい体験をした気持になりました。

 初めの「蓑虫と夕暮れの風」の書簡は…上橋さんが読んだ蓑虫の生態についてふれて思いを広げる内容です。蓑虫の成虫になるのは雄だけ、しかも飛び立つときには口がない。栄養補給できない。だからタイムリミットありで雌をさがす。さらに上橋さんが「茫然としてしまった」雌の生態。雌は手足が退化し、卵を大量にかかえ…。機械的、あまりにもシステマティックで、同じ世界に生きる自分の心との乖離に思いをはせます。
 自分たちは、何のためにいきるのかと答えが無いと分かっているのに問う脳をもったのかと。
 私も茫然としましたが、そのミノガの生存戦略のすさまじさにある種の生命力を感じました。蓑虫がどう感じているかなど単純なものさしで測る気は起きません。

 津田先生は生殖について。殖えるだけが目的なら細胞分裂だけでいい。しかし、細菌はシャーレの中で殖えても栄養不足に陥り死滅する。爆発的に殖えたものはあっという間に衰えてしまう…絶滅すると。それを昆虫は生殖によってモデルチェンジを繰り返し、その際には大量の個体の死もあると。多様性に富むのは人間と昆虫の共通項であると。ただ、昨今、人間は多様性を忌むような傾向が強まっているように見え、近世は「口減らし」が、さらに戦争という若い人の命から奪うことをする。そんな人間に茫然とするのはミノガの方ではないかと。思わぬ視点へひろがります。ミノガの生態を抱擁する、この柔軟さ。

他の書簡では
 上橋さんはがんの食餌療法を実践したある人に触れ、それを「非科学的」と全否定する人に自分ならどう対応するかと考えます。理解できないものは信じるとするならば、自分の行為は多分、正反対だと思いをめぐらし、
「目で見ることも、確かめるすべも、まだ知らず、これまで学んできたスケールでも捉えることもできぬもののみが見せてくれる、未知の何かに、おずおずふるえながらも、目を凝らしてみたいのです。」

 それに対して津田先生は「阿闍世コンプレックス」(意味は本書で説明されてます)に話を広げられ
切口を替えると見方が変わる例を挙げてます。

 他にも上橋さんはAIやVRの恋人について代替できないこととは、実在の人間の価値とは?津田先生はAI将棋に話を広げ、AIで模倣できない人の例をあげます。

 何度も読み返したくなる本です。


興味深い紹介(メモ代わりに記します。)
九州大学三枝豊平先生「雄と雌・この不思議な非対称性」
池谷裕二著『単純な脳、複雑な「私」』 (ひらめきと直感は違うそうです)
長谷川英祐著「面白くて眠れなくなる生物学」(ザリガニにも欝があるそうです)

津田先生がAIでは真似できない人の例として挙げられた二人
画家、熊谷守一
ハンガリーの指揮者、フェレンツ・フリッチャイ



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あけましておめでとうございます

CIMG0190CIMG0216昨年末、江ノ島へ行きました。そのときの富士山です。信号機の向こうの富士山…風情がなくて?いいですね。イルミネーションは初めはきれいとはしゃいだものの、だんだん見飽きて…むしろ神社とイルミネーションのミスマッチはないかとさがしました。そんな写真です。
 思春期で心に嵐が吹き荒れている子供達、そこまでではなくても心はとても揺れてます。逆らう心と、素直な心が混在し自分でもどうしてそうなるのか分かっていない。こちらの出来ることは話を聞くこと。話したくなってくれる存在でいたいです。
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