不登校の子、勉強のわからない子のためのプロ家庭教師です

困っている子のために

When one door is closed,many more is open. 「ひとつのドアが閉まっている時、もっとたくさんのドアが開いているんだよ」ボブ・マーリー
元不登校で共感力が強い家庭教師です。
家庭教師歴20年以上 大人の目線で見ない、世間の見方に流されません。 その子の道が必ずあります。

2020年01月

 不登校、学習障害とくくるのは抵抗を感じます。
 ひとりひとり、全く違います。
 それぞれのお子さんの様子をじっくり見て、その子に合う方法を見つけます。授業後にお母さんとたくさんおしゃべりして、いい勉強法を見つけることも多いです。
 子供たちは色んな人の目で、色んな角度で見てあげたいですね。私もその一人です。

学校と社会性は関係ない…不登校セミナー クリスタルマジシャン、ミシェルさん

昨秋、自由創造たんぽぽラボ主催の不登校セミナーへ行きました。(2019年9月28日)
やっと内容がまとまりましたのでご報告いたします。

 講師はクリスタルマジシャンのミシェルさんです。神奈川県出身で17歳からニュージーランドへ行き、20歳で帰国しました。
 青山学院のオファーによりEテレのTEDで「常識」をテーマにスピーチしました。(スピーチはYouTubeでご覧になれます)
 当日はTEDでは語らなかった、強迫神経症や不登校など壮絶な体験をお父さんと話して頂きました。

 講演後のグループ別フリートークタイムでお父さんのお話を近くで伺い、それも加えて構成し、まとめました。終わりの質疑応答でニュージーランドの教育制度についても少し触れています。

 講演前にクリスタルマジックを披露していただきました。重いはずの水晶玉が近くから見ても浮いて見え、とても不思議でした。

 (休憩時間に子供たちにクリスタルマジックを見せているミシェルさん)
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発端


 幼いころは明るく社交的な性格で、将来が楽しみでした。

 ところが、テレビで人類滅亡を描いた番組が引き金となり、大きなショックを受け発症します。

 強迫神経症とは
 手を洗うと菌が怖くていつまでも洗い続け、壁にシミがあればいつまでも気になり続けます。生きているのが怖い、死にたい。放っておくと当時住んでいたマンションの7階から飛び降りてしまう恐れさえありました。

 小4の頃から薬を処方されますが、副作用で見えてはいけないもの…幻覚…見えてしまいます。

日本の学校では
 症状から「変わっている」といじめられます。
 薬の副作用と、いじめ…
 あまりにつらい時期…自分のことですが、当時を覚えていません。

 病院に入院したこともありました。そこは子供の自殺未遂の救急搬送が日常茶飯事でした。1~2か月後学校に戻ります。

 ところが、学校はそういう事情さえ認識しようとしません。
 薬の副作用で心拍数が異常にあがり体育の時間も走るどころではありません。友達と遊ぶのも辛いです。薬は…少し減らす、すると、悪くなる、元の量に戻されるが続きます。

 高校二年の時、
 薬をやめたいと激しく拒否しますが、急にやめると離脱症状が出て命に関わります。親御さんは反対し対立したこともありました。

 体重は37、38kgに落ちました。
 そんな中、活路を求めてニュージーランド留学を決めます。

 日本での学校にいい思い出はありません。小中高のアルバムは全部捨てました。

お父さんのお話 (高校の先生で、定年後私学の非常勤講師をされてます。)
 不登校については若いころは理解できませんでした。

 実際、自分の子供がなったときこんなに大変かと。
 また、不登校以前に強迫神経症にどう向き合うか。今日、明日はどうか?毎日子供の去就を気にする生活が続きます。

 教師の研修では、不登校は思春期の嵐、自分が自分で分からない。自分の評価が0~100まで変動する、イライラがすごい、子供にとっては戦場のような状態だと。 自身が26歳のとき「この平和な気分は?」と思い、それが思春期の終わりと実感しました。
  
 強迫神経症の本で、兵隊に行けば死の恐怖が常態化して症状が治まるとありました。それなら留学はどうか。海外に行けば、その緊張の中で症状が治まるのではと。

 ニュージーランドの留学生が身近にいたことがきっかけとなり、留学先が決まりました。
 当時、(ミシェルさんは)自分でスーツケースがしめられないほど体力が落ちていました。
 出発当日は、家を出るのがぎりぎりになり、この電車に乗らないと飛行機に間に合わない…そのとき体力のない子が走りました。

 留学後「帰りたい」と電話があると「いつでも帰っておいで」と答えました。

ニュージーランドの学校では
 日本人留学生は大きく二つのタイプがいました。
  真面目に授業をうけるタイプ
  問題を起こし困って「とりあえず海外へ…」と留学させられたタイプ
 後者は先生が日本語を分からないのをいいことに、ミシェルさんはいじめられ、お金もとられました。でも殴られても殴り返せる力がありません。ミシェルさんは英語が話せなかったので先生に相談できません。

 さらに別な事態が……
 ニュージーランドは精神系の薬の投薬歴があるとビザがおりません。
 だから、留学申請には敢えて書きませんでした。

 しかし、知られることとなり、学校に呼び出され、入国審査局から自宅待機を勧告されました。
 自分は好きで飲んだ薬でもないのに、なぜこんな目に遭うのか、ホームステイ先で死のうかと思いました。

ジョーンズ先生との出会い
 ジョーンズ先生は英語のできない子供たちに英語を教える先生で、日本語は話しませんが、授業ではカツラ、鼻メガネ等先生とは思えないものを使い楽しませてくれる先生でした。
 そのジョーンズ先生に声をかけられました。それも日本語で! 実は先生の奥さんは日本人でした。日本語を話さなかったのは…子供達がそれを知れば、甘えが出て、英語を使わなくなってしまうからでした。ミシェルさんはその一回だけですがジョーンズ先生と日本語で話しました。

 先生は、
「ミシェルは人間として問題ない。校長先生もニュージーランドにいられるように入国審査局に手紙を書いてるよ」
「日本人以外のタイや韓国の人とも仲が良い。勉強も頑張っている」と。

 やがて帰国しなくていいと許可が出ました。
 これは特例…非常に珍しいケースです。

 余談ですが…ミシェルさんをいじめた日本人留学生は器物損壊で訴えられ、入国5年間拒否の裁定が下されたそうです。

 その後、ミシェルさんは色んな発案をし学校生活を謳歌しました。
日本人紹介のビデオに出演しました。卒業式では成績優秀の表彰を受けました。

 自身の変化について
 日本では自分を40%しか活用できなかったが、元の自分の変わらない部分はあるが、ニュージーランドで話し方、人間性、運動能力が変わりました。

 現在、クリスタルマジシャンをして人を楽しませています。
 エンタティメントの道を選んだのはジョーンズ先生の影響です。
 先生は日本語が通じない環境で怯えている生徒の授業でエンタティメント性をもたせました。今の自分を先生に報告したかったのですが、残念ながら先生はその前に他界されてました。

ニュージーランドについて
 自然がすごい、ただ、ただ広く。スーパーマーケットは夕方6時に閉まり「やる気があるのかないのか」そんな国です。
 南極に近いので陽も沈まない…。
  移民の国で、街を歩いているとどの国出身かわからない人たちばかり、まるで「地球の公園」ようです。
 空軍はオーストラリアに委託。ニュージーランドの空軍のマークは「キウイ(鳥)」です。キウイは飛べない鳥です。それを空軍のマークにしてもいい国。

日本では
 子供にとって学校がすべて。
 学校が居心地が悪いとすべてが終わってしまう。

 学校に行かないと社会性がつかないのか? 
 学校は社会の縮図ではありません。
 同年齢の子を集めて、先生は「先生」しかしたことがありません。
 生徒も先生も未熟です。

 学校は行ける時だけ行ければいい。

 学校は、お金の取引もない、大人になって出る社会とは違います。
 今、プロモーションの仕事もしているが、お金の動きなどの裏側も見えます。
 社会は社会に出て学べます。
 今は、小学生ですごい質問をする子に会うが、そのソースはYouTubeでした。そんな時代です。

お父さんのお話 
 日本に帰国した時、見違えるように元気でした。
 親は子供を「どこまで見守れるか」

 今は一つのレールから外れたら駄目な時代ではありません。

 この子はこんなに凄いのかと思う瞬間があります。自宅にいたころは通信教育の教材を取り寄せたが、子供は一週間分を20分で終わってしまいます…出来ることの発見、出来ないことの発見の繰り返しです。
 子供はニュージーランドの高校は卒業しましたが、日本の大学はやめました。でも満足です。子供の25年間は壮絶でした。
  小5のときに「生きていけない」と言われました…。
 「将来は笑い話になるよ」と言い続けました。

質疑応答


質問①留学の背中を押したものは何ですか。

ミシェルさん: 
 親です。「いつ帰ってきてもいいよ」と言われると「もう一日頑張ろう」と思えました。
 また、出発の空港で大泣きした祖母の存在もありました。

質問②親として「心配」は手放せるでしょうか。

お父さん:手放せません。見守るしかありません。


質問③日本では普通でない生き方は難しいです。(うちの)子は「何もしたくない」と言います。

ミシェルさん:
 
 それは、体力がなくなっているときです。本当に何もできません。

 日本は本当に出る杭は打たれる社会です。

 何も知らない酔客に説教されることもあります。努力と、周囲と同じことをすればうまくいくと思い込んでいる人達。したいことを我慢して今があると思っている世代。したいことをしている人を認めると自己否定になってしまう。負の遺産です。

 自分は「普通じゃない」を極めるしかないと思います。

お父さん: 
 昔は階級にこだわらず出世できる、フェアでした。しかし、それは幸せとは関係ないと気づく社会になりました。かつて総合学科高校に勤務した時、不登校の子も就学してきましたが、入学後何の問題もありませんでした。
 普通高校は大学受験をフェアに行うためのところでした。それと違う総合学科高校に期待したのですが…今は後退してしまい残念です。

 ニュージーランドの学校制度について
 ニュージーランドの小学校は誕生日に入学します。
 高校は進路や仕事が決まったら個々に抜けていきます。残るのは大学進学をする子供だけです。その子に合った緩いカリキュラムがあります。
 またニュージーランドの子供の就学は無料で、留学生は高額です。ニュージーランドは留学生から活力をもらっている。いいやり方です。

.................................................END
※全体の講演に個別のフリートークで伺ったことを加え構成しなおしたものです。語尾は敬体にしました。
※名前の表記を訂正しました。×ミッシェル → 〇ミシェル 2020/01/16


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口に出せなくても…東田直樹さんの「自閉症の僕が跳びはねる理由」




東田さんは重度の自閉症者です。

お母さんと大変な訓練を重ね、言葉を修得し、
文章力があることをお母さんは発見されました。
こう書くと簡単なのですが、
とても大変な辛苦であったと講演で語られたそうです。

本書の中にこんな表現がありました。

記憶は「点と点」でなかなかつながらない、「面」にならない。


同じことを何度も何度も聞きます。

東田さんとはタイプは違いますが、
以前、教え子にこんなことがありました。
問題の解き方を説明して、1人で解かせようとすると
鉛筆をもったまま固まってしまいす。
何度も繰り返すうちに
1人でできるようになります。

次に会ったときは…
それを覚えてません。
また始めから説明します。
でも、根気よく繰り返すと残ります。
決して無駄ではありません。
気分転換に、別な単元を学習し、
久しぶりに戻ったら、
あっけないほど簡単に出来たこともありました。

新しいことを学習するときは、
安心させたくて「大丈夫、何回も説明するからね」と声をかけました。

東田さんの本にも何度も何度も
繰り返してほしいとの表現があります。

記憶のしくみが違うのですね。

東田さんは
自分の体は壊れたロボットみたいだ。
自分の思うように動かない。
「はい」と言いたくて、「いいえ」と応えてしまう。
思っていることと逆のことを言ってしまう。

私の教え子は
表現があまり得意ではありませんでした。
誤解されても言い返せずそのままになることも多いです。

それでも明るく振る舞います。
こちらを安心させようとしているのでしょう。

言えないだけで、傷ついていることも多いでしょう。
心の中に沢山の思いを抱えています。
でも明るく振る舞います。
後で、察してあげられなかったこともあったのではと心配になることもありました。


この本はわかりやすい表現を駆使して思いを話してくれます。

心の中は沢山のことが詰まっています。

この本のように素直な真摯な言葉で語られると心にしみます。


追記:読みましたので加えます。


高校生になった著者の本です。
各章は質問形式をとっています。
「第7章援助」の項に
「ぼくはロボットではありません。どうせ説明してもわからないと思われることは、説明している内容が理解できるかどうか、ということ以上に傷つくのです。」
とありました。






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